2012年11月21日水曜日

Caveのレポートーその3ー

さて、Caveのレポートーその3ーです。

前回までの物は、
CAVEのレポートーその1-
CAVEのレポートーその2-

Gener8

この会社は、ステレオスコッピック(2Dの物を3D映画にする専門)の映画の会社。
参照例として、Spiderman、Prometheus、GostRideを例に説明がありました。
まずは、この会社の流れを

  3D再構造と、プロジェクション



 (この作品は一つのカメラで取られた物を後から、3Dにした作品)
3Dコンパージョン

インプット・ショット(オリジナルショット)
奥行きの割り振り
  • マッチムーブ
  • ロトスコープ                               (奥行き別に、細かくロトを作成 。例 )ひざ下、太もも、手のひらの様分割)
              ⇩
ロトメイト(ソリッドカラーのマスクによってどの位の位置関係にあるかを決定)
              ⇩
          ステレオ・プロジェクション               
    (3Dモニターできちんと奥行きが確認する作業)
           右と左の承認
              ⇩
            タッチアップ
(隙間のストレッチされた部分のペイントやパッチなどで、隙間を埋める作業)
          右と左の最終承認

          
                   「The Amazing Spider-Man

                              「Prometheus」
(この映画はカメラが、右用、左用にそれぞれ撮影されたもの)

奥行き査定編集 (左右のバランス、カラーコレクション)
PFT track
シルエット・パス
               ⇩
              Maya
               ⇩

           ステレオ・コンポジット                                 

(基本的に、片方のVFX作業は終わっているので、ロト、背景、エフェクトの手のつけていない方のデータをもらって、コンポジットする)⇛Nuke
            ステレオ確認                                                                                           
      (左右の確認。Oculaで左右の微調整)
          ⇩                          ⇩
        深さの承認        最終承認

という流れになります。
因みに、このステレオ会社と同様のサービスを行う会社に、Prime FocusTata Group
もう潰れてしまいましたが、 DDフロリダでもやっていました。
結構、3D映画を作る作業というのは、骨が折れる仕事なので。特にコンポジットにとって。
方画面やったら、もう方画面をデーター渡せばやってくれる。こういう会社は今後も増えて行くと思います。


続いて、ImageEngine
この会社は、もともと、MPCで働いていた、オーナーが立ち上げた、唯一カナダの大きなVFXの会社。
最初の頃は、TVシリーズをしていたけれど、District 9以降、映画へ移行。
大成功した!じゃあぁ映画自分で作っちゃえば?作れる?アーティストも技術も今ならあるし的な感じで作った作品の上映。
Freddy Chávez Olmos と Shervin Shoghian(現在、彼らは他の会社へ移動)
 映画のタイトルは、「SHHH」



もともと、District 9 もインディーズ作品が大ヒットした作品。
結構、社員が自主制作をして、会社がそれをサポートしている会社は他にもあります。
社内コンペティションで選ばれた作品を、映画祭に出品はよく聞く話。
こういう会社は、社員のモチベーションも上がるし、とっても良い制度。
日本の会社もすればいいのに?低予算で、ガーンとヒットするものが出てくるかもしれない。

今年、ショートフイルムのフェスティバルに沢山、出品していくとの事。
もしこの作品が気に入れば、スポンサーが付いて、長編作へ作り変える予定。
制作費を​募るサイトindiegogo.comでも募集をかけていたようです。
彼らがこの作品について語っている記事 も是非。
日本で見れるチャンスもあるかも、是非チェックして見てください。


続いて、Zoic バンクーバーは、TVシリーズのVFXを中心としている会社。

会社説明と、TVドラマのブレイクダウンのDemo Reelを上映。
(会場で上映したものが無かったので、ZoicのTVシリーズの似たBreakdown) 



これといって・・・・特徴のない説明だったので。Zoicはこれでお終い。(||´ロ`)o=3=3=3 ゴホゴホ


そして、トリはPIXER Canada
狙ってるのか?と思うほど、ジョブスに似た感じの初老のCEO。
なんか見た目は・・・・堅物そうなのに、やっぱり、話すと・・・引き込まれるのは?
Pixerの技?

現在の所、4作品をリリース、つい先日、5作目が終了して、ガスタウンで打ち上げをしたとか。

従業員は現在75人

会社の説明、パイプラインなどを話した後に

「ズンズン♪ズンズン♫ジャカジャカ♬」と鳴ったかと、思いきや。社長さん頭揺らしながら、メッチャ、ノリノリでリズムをとり出し「BTってしってる?DJなんだけどねぇ~」っと満面の笑み。

因みにBTとは アメリカのDJでトランスをやっている有名な人。


このPartysaurus Rex のフルバージョンを上映。
かなり、ゴキゲンな!(死語?!)な音楽と、凄い楽しい短編作品で。
皆もうノリノリ。

上映後、全ての制作過程を説明。特にFXのブレイクダウンは圧巻でした。
因みに、FXはもちろんながら、Houdini。
だからかぁ・・・FXの友人はチョット前までPixerに居たのは。
かなりFX率の高い作品だと思うので。是非チェックしてみて下さい



以上が、Vancouver VES、5周年記念CAVEのレポートでした。

ビール飲みながらにしては・・・長い時間のプレゼンをしっかり、覚えていたんではないでしょうか?
もちろん・・・友人にテキストメッセージ送って、詳しい情報を提供してもらったりもしていますが・・・ ( ゚Д゚ノノ☆パチパチパチパチ
バンクーバーの最近の様子が、よく分かるプレゼンだったと思います。


2012年11月20日火曜日

CAVEのレポートーその2-

前回の予告通り、今回CAVEのプレゼンの続きです。
まずは、今回のメンにスポンサーでもある、SideEffectのプレゼンから。

まずは、会社の歴史から始まり(省略)2012年度のDemoReelを観賞。
下の動画が、会場で見たものと同じものです。
因みに、このデモリールは25周年を記念した物。
(7月21日公開の物なので見た事がある方も多いはず。)

エンドロールにありますが、Houdiniを使った作品が一番多かったのは
Rythm&Hues Studioでした。水系とか凄いもんなぁ~ここ。特に、次回作のLife of Piは必見です!是非!ってか来週プレミアかな?(あ・・・話が飛んだ・・(-_-;))


Houdiniの需要は、ドンドン広がっているので、セミナーやのオンラインでスキルアップをして欲しいとの事。オンライン教材も充実しているので、是非参照してください。との事。
因みに、Vancouverでセミナーを開いている学校は。

オンラインコース
*残念ながら、VFSはライセンスがないのでコースがないとの事です。



次に、Methodo VFX Studio による、Abraham Lincoln: Vanpire Hunter のブレイクダウン。



バンクーバーオフィスの社長さんが面白おかしく、コンポジットの工程を説明してくださいました。
因みに、コンプはNukeを使用。

特この映画で、力を入れていたのは、橋が崩壊するシーン、クライアントの意向を飲みつつ、いかに実際の物と近づいた物を作るかで、1年くらいのR&D,シュミレーションをしたそうです。
因みに、その社長、左のような?(同じ物が探せなかったので代用です)をずっと読んで研究したとのこと。

橋のピースの崩壊、煙、火、などカナぢ細かいディテールにこだわりも紹介していました。
因みに、エフェクトはHodiniとDMNを使用。
実際は、DMNの方が結果が良かったようですが、Geometricが重すぎるので、Houdini
と併用したとの事。


次にScan lineのプレゼン。
初っ端、女性のVFXスーパーバイザーに、ジャブかまされ・・
「震災で津波があった時、ホント残念に思うけど、いい写真が沢山取れたのよねぇ~」ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ と
複雑な気持ちで・・・・会社説明を聞くはめに・・・
キョロ(ω・`))(´・ω・`)(( ´・ω)キョロ
まぁ、いい参考資料になったことでしょ・・・。私には複雑すぎる気分ですが
そういえば・・・日本人のFX、結構な人数在籍しているはず~この会社。もっとフクザツな気分・・・・ガ━━(;゚Д゚)━━ン!!まぁ、お仕事ですからね。)


現在、Scan lineはアイロンマン3の制作に入っているとの事。
そして、プレゼン内容は、Battleshipのブレイクダウンを紹介。それ以外は会社の説明でした。

因みに、下に張っているものは、同じ物がなかったので、違うバージョンのものですが、
Scan line のBattleshipのブレイクダウンです。




以上が第2回Caveのレポートでした。



次回は少し技術的な話も踏まえて残りの会社のレポーをします。


2012年11月19日月曜日

CAVEのレポートーその1-



Celebration of Animation and Visual Effect 略して、CAVEというVES主催のイベントがありました。。
場所は、Crappy Area China town 元い、あまり治安のよろしくない場所のDistrict 319という場所で(・へ・)

                                                                                                                                                         
                    


会場自体はとても、素敵な場所でした。大きなスクリーンに、快適な赤いソファー。外にはバー食事を用意されていて、それをスクリーニン グルームに持ち込める!(これ最高!バーテンダーもご自慢だったようで、大声で「他のシアターは出来ないけど、ここは食べ物飲み物持ち込み可能だから買っ てって!」って叫んでいました。(*´ڡ`●)イェ〜イ)

周りのインテリアは・・・何故か兵馬俑・・・イベントなのに兵馬俑・・・カナダなのに兵馬俑。そして鯉みたいな?良くわかんないけれど、まぁ、付添人曰く。
「どうして映画業界って、こうお金かけてるような事ばっかりするの?」という感想でした。これって・・・豪華なんですかね?


Crappyなエリアなのに、中身は結構豪華だったのでまぁ・・・良しとしましょ。



会場には、学生さん、スポンサーをしている会社の社員。VESメンバー、かなり大人数でした。300人位は居たんではないでしょうか?
同僚や、知人とも会い、軽くおしゃべり。取り敢えずお腹が空いていたので、ビール片手に、軽く食べ物を摘みスクリニーンングルームへ。

すぐにプレゼンが始まりました。まずはVESのVancouverオフィスの偉いさんのご挨拶
  • VESとは?の説明。
  • VFX業界が大きくなっているので、メンバーの人数ももっと増やして行きたい。     (ちなみに、現在バンクーバーで登録されている、メンバーはたったの・・・139人です。すっくな・・・(^_^;))
  • 3年後の、バンクーバーのVFX業界のビジョンなどをもっと話し合って行きたいなど、ご挨拶。

次に、Digital Film Central、の会社紹介。(ちなみに今回のイベントのスポンサーでもあります)
この会社は、VFX、アニメーションの会社のパイプラインを請け負う会社。
カリビレーション、テレシネ、カラコレ、デイリーズのトランスファーシステム、マスタリング作業、Codexの開発etc。をしているようです。
現在カスタマーの実例を上げて説明がありました。
(TVアニメーション。TVシリーズの等の会社&Image Engine)

掻い摘んで言うと・・・
  • 独自で開発するよりも費用を削減でき、
  • 人件費を今現在よりもカットする事で制作費のカットに​繋がる。 
  • この会社には沢山のノウハウがあるので安心して任せられるという物。

そんな・・・もんが、あるんですねぇ〜知りませんでした。
因みにこの会社は発展するんではないかと?個人的に思いました。理由は下の会社の説明の後に述べます。


次のスポンサー会社の説明。Stratuscore
この会社はオンデマンドのスタジオ経営会社。
北米で、最初がバンクーバーだそうです。ちなみに、イギリスには既に稼働している、オンデマンドスタジオがあるとの事。
実際数分しかなかったのですが、この会社の説明を要約すると

  • 短期/長期のスタジオの場所の提供
  • 機材の提供
  • ハイスピード・コネクションなど。

それ以上にまぁ、驚いたのが・・・この会社の社長・・・・ 
元Digital Domain Vancouverスタジオのヘッド・・・まぁ偉いさん
この会社を立ち上げたのも今年の8月。。。。ね?思うところが色々あるでしょ?

上のパイプラインの会社Digital Film CentralStratuscoreが組めば、税金の控除を受ける為に、日本の企業だって簡単にプロジェクト単位でこれてしまう。

バンクーバーで​働く人もう、知っていると思われますが、I◯Mのロケーション問題を含め。
まさに、
この2つの会社この業界の為のような。
プロジェクト毎に人をLayOffしているVFX会社。
プロジェクト毎にリースできるのならば、家賃の高い、バンクーバに大きな場所を常にキープしておく必要がない。
これが、うまく起動するかは今のところ実例がないので、わからないですが、プロジェクトが入るまで完全に閉めてしまう会社もあるので。需要が既にあるような気がします。


はてはて、どうなりますかね?もっと起動乗っるかもしれない?数年後が楽しみです。




色々余計な事を(も)書きすぎたので、長いので3回に分けます。
ちなみに、このプレゼン3時間弱あったので、細かく書き残しておきたいのです。


次回は
SideEffectによるHoudini
Methodo VFX Studio
Scan lineのプレゼン

その次は
Gener8
Image Engine
Zoic
Pixer のプレゼン




告知

ほぉ・・・。最近のカナダのVFXは色々めまぐるしく・・・。
書いてはいませんが、DDの倒産などを含め周りもバタバタしておりました。
(落ち着いたら色々思うことがあるので書くかもです・・・)

とは言えども、所詮は・・・この業界。
あんまりビックリすると言うよりは、「あ~やっぱり、さて次は何処だろ?どうなんだろう?」
と自分の身や先を案じる昨今です。

カナダも、季節も、変わり、大分寒くなって来ました~。
山には雪は積もるは・・・。毎日雨だわ・・・Zzz…(*´~`*)。o○ ムニャムニャ
ビタミンEの欠如により・・・鬱っぽく?!愚痴っぽく?
イマイチやる気が起こらないのに。
激務・・激務・・・激務?みたいなぁウワァァァァァァヽ(`Д´)ノァァァァァァン!
太陽でてくれぇ~

それはさて置き、タイトル通り、告知です!ʕ̡̢̡ʘ̅͟͜͡ʘ̲̅ʔ̢̡̢

VES主催の、Career Expoが、11月21日(水曜日)に開催されます。
時間: 11 AM~5 PM
場所: Roundhouse 181 Roundhouse mews

比較的、小規模な開催のようですが、MPCや、Method、Pixer,Prime Focus、Rhythm and Hues studios なども来るようなので、就職活動をしている、バンクーバーの人には良いかもしれません。
是非参加してみてはいかがでしょうか?
因みに、
Pixar Canada Character modellers, Environment modellers, Texture artists and Rigging TDs

Rhythm & Hues =
Compositing, Lighting, Houdini Lighting, Houdini Effects, Sr. Houdini Effects, Modelers, Sr. Modelers, Sr. Texture, Sr. Matte Painters

MPC = Digital Matte Painters and Compositors

の募集をするようです。
最近の、Career Expoで言えるのが、あまり話せる時間がないので。
  • 事前にHRと話ができるようにコンタクトしておく。
  • DVDの受け取りをしていない所が多いいので、Resume、名刺などにWebsiteを目立つようにして渡しておく。

前回のJobFair の時は、Pixerなど人気の会社は、Resumeなど一切受け取ってもらえず、HRと話す時に、「会社のHP見て、応募して下さい」と言われただけでした。
大手の会社は人が沢山来るので、話す時間がなかったり、長時間待つハメになるので、時間配分を考えてくださいね。
まぁ・・・・前回は凄い小さい会場にキャパ余裕超えしちゃう人数が来たので。もうそれはそれは・・大変でしたが、今回はそんな失敗はしないでしょう?!ね?VESさん?もししたら・・ガツンと言っておきます。